カナダ・アルバータ大学派遣留学報告(9月)

Date:2018.10.12

永谷 万里菜

9月が終わりました。エドモントンは早くも雪が降りました。まだ積もってはいませんがそろそろ本格的に冬が始まるのではないかと心配です。

新しいクラスが始まり、1ヶ月が経ちました。夏休みを利用して来ていた日本人の大学生の子たちは日本に戻ってしまい、クラスは少し寂しいです。9月に入り新しいタームが始まり、今はアジアの人たちが多いです。特に中国から来ている子たちが多いです。学校に通い始めて5ヶ月が早くも経ちましたが、毎回タームごとに学校の雰囲気がガラリと変わるので面白いです。

英語のスキルはまだまだですが、5ヶ月前に比べれば少しは聞き取れることも増えて来ました。しかし、一歩学校の外に出るとやはり難しい場面がたくさんあります。それを私は学校の先生に相談しました。すると先生は”カナダの人は白人も黒人もアジアの人もみんなカナダに住んでいる人はカナダ人だと思って話しかけるから、速いんだよ”と言っていて衝撃的でした。もし、日本で海外の人を見かけたら何人の日本人がそう答えるのだろうと思いました。もちろん人によって考え方が違うのはわかっていますが、世界からいろんな人が集まるカナダの素敵な考え方だなと思いました。

日本にいた時から私はどうしたら人が思う”当たり前”や”決めつけ”が変わるのだろうと考えていました。例えば、彼女は見た目が派手だから私とは合わない、彼女は大人しそうだから私とは合わない。もちろん、最初の彼女の情報は見た目しかありません。しかし、第一印象でその人を知ることはできません。カナダに来てもこのテーマは私の中でいつも考えるテーマの一つです。例えば、彼女は◯◯人だからきっとそうだ。◯◯人だからこうなんだ。これはもちろん全ての人ではありません。ごくたまにです。でもどうしてもたまに耳にしてしまいます。私はいつも違和感を感じます。もちろん、何人かの人がそう口にしてしまうのは理解できます。なぜなら、その国のイメージもまた誰かの努力、成功または失敗が作り上げた結果だと私は思うからです。しかし、国ではなく、1人の人として考えてもいつも人それぞれなのを私は毎日痛感します。例え、出身の国が同じでもみんなそれぞれ違う個性を持っています。同じ文化を過ごした人々が一緒にいて過ごしやすいのも理解できます。その中で、出会ったことがなかった文化や人々と出会い、受け入れ、一緒に過ごすことを選べる環境に自分がいるなら、その選択をできる人でいたいなと思いました。

カナダで出会ったある女の子は政治を大学で勉強しています。彼女は自分の国の政治を変えたいと言っていました。違う友達も自分の国の政治や政府についていつも考えています。私は……?
私は不自由なく学べる環境にいたのに知らないことだらけです。私は日本で一度も銃声を聞いたことはありません。誰かが血を流して倒れているところも見たことがありません。日本は素晴らしいと思いながら、私は頑張れる環境にいて、自分の気持ち次第でできるなら、夢を追うことができるなら、何事ももっと頑張うと思いました。

ある国の人々は安全と経済の安定を求め、命をかけながら訴え続け、誰かが命を落とす日々を送り、またある国の人々は安定した経済と安全な環境を持っているのに、毎日の忙しさや、人間関係に疲れ、自分の生きる目標を失い、誰かが自ら命を落とすのです。すごく難しいなと思いました。ある人は、今いる自分の環境に感謝して、精一杯頑張ればいいんだよと言っていました。その通りだなと思いました。10月にまたテストがあるので、まだみんなと一緒にいられるように頑張りたいです。